ブリッジSEもどきの備忘録

タイトルと内容に特に関連はない

厨二病のための量子力学 part1

緒言

ライトノベルなどで シュレディンガーの猫トンネル効果不確定性原理 などの単語を近年見ますが、その使い方は合っているのかなど思うようなところが時折見かけられます。 そこで、それらの物理用語の定義や意味を再度確認していきたいと思います。

量子論とは

量子論の起源としてはプランクが発表した 放射に関する量子仮説 を端として議論をされてきたとありますが、この記事の読者のみなさんはおそらく歴史的な経緯とかは今はいらないと言うでしょう。
ということで、まずは量子力学古典力学ニュートン力学)の違いを確認していきましょう。

量子力学では主に量子的な粒子の運動に注目した学問です。 量子的な粒子とは何かですが、一旦は普段触るような物質よりも、それこそ電子のような極めて小さな粒子のことです。 この量子的な粒子ですが、有名な実験としてファインマンが行なった 二重スリット実験 というものがあります。

この 二重スリット実験 ですが、概要としてはいたって単純で、

電子銃から電子を放出し、写真乾板に当てる。    
ただし電子銃と乾板の間に2本のスリットが入った衝立を置く。

というものです。
この実験では、写真乾板に電子が当たるとその部分だけ反応して色が変わるので、どこに電子が当たったかわかります。
電子が普段私たちがイメージしているような物体だとしたら、スリットの形に沿った2本の縦線が変色するであろうと考えられます。 実験の結果、電子を1つ放つと写真乾板の上に点として変色することが確認されました。 しかし多量に電子を放出すると、想定に反してスリットの数よりも多い、つまり2本以上の縦線状の変色が見られることがわかりました。

この結果の簡単な解釈だけを書いてしまうと、電子(というか量子粒子)は粒子としての性質と波としての性質があるということが考えられます。
スリットの数以上の痕を見て、波としての性質があるという結論がわからないひとは ヤングの干渉実験 ものを調べてみましょう。

part2以降では、上記の結果に従い波としての性質をもった粒子としての考えを基本として話を進めていきます。